2013年11月9日(土)14:00~16:00、NPO法人国際健康研究会主催、国際癌病康復協会協賛の交流会が主催側の六本木事務所で開催されました。
今回の交流会は、国分寺鈴木医院鈴木徹也院長、管理栄養士田中路子さんを迎え、「ガン治療期間中の栄養による体力づくり」をテーマとして、スピーチされました。当日は、天気にも恵まれ、35名ほどのガン患者さんとそのご家族が出席され、先生方のお話を熱心に聞き入れました。
はじめは、管理栄養士田中路子先生から、体質の個人差、体調の違いによって栄養素の摂り方や、補う方法が異なります。そのため、全員共通に言えることは、特にガン患者さんに対して、人は毎日5000個位のがん細胞が体内で発生していますが、自己免疫力で発生したがん細胞を除去することができると言われています。そこで、免疫力の維持と体力づくりのため、しっかり食べるほか、不足している部分を機能食品や、健康補助食品を取り入れてもいいです。特に食べることに関しましては、最近食べ物を噛む時で出る唾液はガンを消す酵素がたくさん含まれていると言われています。従って、食事をおろそかにすると体力の維持ができなくなるので、三度の食事をきちんと摂ってください、と体力作りのための食事の重要性を訴えました。また、噛むことで口角が上がるので幸せホルモンや、スキンシップ(肌と肌を合わせる、こするなど)で出るハッピーホルモン(愛情ホルモン)も身体の体調維持や、精神安定によいと、おしゃっていました。
次に登場する鈴木徹也先生は、数年間順天堂大学付属病院の外科医経験と現在の開業医としてのがん治療経験から、がんの発生の原因、治療法、代替療法についてお話をしていただきました。
鈴木先生のお話によりますと、がんは生活習慣病とも言えます。つまり、長年の食べ物の習慣や、考え方、おかれる環境によるストレスなどが体内に蓄積された全身疾患である、つまり慢性病とも言える病気です。そのため、根本的にがんを治すには体内環境の見直しが大切であります。
その体内環境の見直しによいとされる方法は、まずは体によくない生活習慣、例えば喫煙、夜更かしなどの見直しと、体に必要となる栄養素の補給のほか、特にがん治療中の食事には肉料理も積極的にとることも大事です。
ガン治療については、手術、抗がん剤、放射線の三大療法が主流とみなされている現状のなか、現在の症状の緩和に対する即効性や、ゆっくり今後の治療を考えたいための時間稼ぎの処置としてはいいと思いますが、患者さんの治療後の生活などを考えると、ただ癌に侵された臓器を切除するだけの対症療法はではなく、患者さん病気の進み具合や、考え方などを取り入れて、治療後の全身の状態も改善できる体内環境の見直しがとても重要です。つまり、医師の治療も、ある意味で料理と同じくサシ加減ができないと、過剰、過少治療によって予後が思うようにいかず、結果的に患者さんのQOLを損なってしまい、よい延命がはかれなくなることになります。それらのことを避けるため、自分の生き方、望みたい治療法などを気軽に相談(セカンドオピニオン)できる医師、つまり「My Doctor」をもつことも大切です。
なお、体内環境をよくするための分子栄養整合医療や、遅延型フードアレルギーなどのチェックも取り入れて、現在自分の体に必要とされている栄養素、消化できない食物とは何かを調べるなどの治療法もおすすめと、おしゃっていました。
会合の中の質疑応答の時間帯に、鈴木先生は患者さんのブライバシーも配慮して頂き、参加者から事前に頂いた質問などを個別に対応して下さって、服用している抗がん漢方天仙液や、抗がん剤との併用などの質問を丁寧にアドバイスして頂きました。患者さん思いの先生であることは、今回の交流会を通じて一層鈴木先生のような先生を「My Doctor(マイドクター)」として持ちたいと思いました。