抗がん漢方薬天仙液は漢方の精神「扶正去邪」(正を助けて邪を取り除く)に基づいて生成された抗がん漢方薬である。研究開発されて以来多くの医療機関で臨床試験が行なわれた。乳腺癌、肝臓癌についても約30ヶ所の医療機関で、手術や放射線、化学治療が受けられない患者或は再発した末期癌患者に対し、天仙液服用における臨床試験が行なわれた。
Ⅲ、Ⅳ期乳腺癌103例及びⅢ、Ⅳ期肝臓癌119例を対象に臨床治療効果を観察した。
その結果、天仙液は癌細胞に対し著しい抑制作用をもつことが分かった。癌病に対する有効率はそれぞれ、乳腺癌が71.9%、肝臓癌が73.5%であった。患者全体には天仙液服用後、生存率の上昇、また癌病による疼痛、腹部の腫脹等の症状の緩和に効果があることも証明された。
試験対象と方法
一、病例の選択及び組合せ
乳腺癌及び肝臓癌を対象に、細胞学的或は病理学的見地により体内の原発腫瘍及び転移の経過を観察した。また、超音波及びCT検査により腫瘍の大きさを判断した。
対象:
①手術、放射線、化学治療を受けられない組
②手術、放射線、化学治療後、再発した組
③手術、放射線、化学治療後、1ヶ月以上体内に腫瘍が残っている組
上記末期(Ⅲ、Ⅳ)の患者は4ヶ月以上の治療を受けられる方を選んだ。222例中、入院患者176例、外来患者46例(外来患者は家庭病床方式で投与、定期検査によって治療結果を記録)であった。
乳腺癌103例、肝臓癌119例(Ⅲ、Ⅳ期患者)。
また手術、放射線、化学治療を受けられないのは141例、手術、放射線、化学治療後、再発したのは81例であった。男女、年齢を分類すると肝臓癌の男性79例、女性40例、年齢は27歳から81歳まで平均58.6歳で、乳腺癌は22歳から68歳まで平均43.6歳であった。
二、観察内容及び治療評価の基準
主に腫瘍の変化、いわゆる治療効果の判断基準は1978年中国全国抗癌薬物研究会で定められた抗癌薬物の治療効果基準と、1988年中国衛生部(厚生省)葯政局で定めた抗癌薬物の臨床研究指導基準と治療効果基準に基づき、下記5段階の判断となった。
(1)完治(CR) | 腫瘍が完全消滅 (4週間以上維持) |
(2)緩和(PR) | 腫瘍が部分消滅 (腫瘍の最大径及び垂直径の乗積が50%以上減少し、4週間以上維持) |
(3)好転(MR) | 腫瘍が部分消滅 (腫瘍の両径の乗積が25%以上50%未満の減少、また転移もみられない) |
(4)安定(PD) | 腫瘍が部分消滅 (腫瘍の両径の乗積が25%以下の減少、或は25% |
(5)病巣進展 | 腫瘍が増大、転移(腫瘍の両径の乗積が25%以上増大し、転移がみられた) |
体全体の状況改善及び生存数の上昇、また腫瘍により生ずる主な症状の緩和や減少の有無に対する判断はKARMOFSKY基準によるものである。
三、毒性反応区分
0度 | 毒性反応がみられない。 |
I度 | 軽度反応であり、患者が耐えられて、薬の投与が続けられる。 |
II度 | 中度反応であり、毒性により臓器障害を起し、減量或は投与中止と短期間の補助措置によって回復するもの。 |
III度 | 重度反応であり、致命的な反応を起こす可能性があり、即時投与を中止し、応急措置によって回復するもの。 |
IV度 | 死亡。 |
四、投与方法及び治療過程
患者に1日30mlを3回(食後30分或は1時間後)に分けて投与し、4週間で1クールの治療とした。
4週間以上服用している患者も集計の範囲として、腫瘍の安定又は緩和の状況により投与の継続性を判断、治療効果を観察した。
天仙液治療組は、治療期間中或は治療の開始始期間に化学療法および抗癌治療薬の投与は禁止し、その他の漢方薬も投与しない。 以上天仙液による末期癌患者の治療は、平均投与日数が87日間、最長服用日数が815日間であった。
治療効果
一、乳腺癌の癌細胞に対する抑制作用
主に腫瘍の安定作用を観察した。腫瘍が50%以上縮小した例11例、緩和率10.7%;好転いわゆる腫瘍が25%以上縮小した例15例、好転率14.6%;安定例48例、安定率46.6%であった。(表1参照)
例 | 緩和
(完治 + 部分完治) |
好転 | 安定 | 病巣進展 | ||||
113
|
例
|
%
|
例
|
%
|
例
|
%
|
例
|
% |
11(2+9)
|
10.7
|
15
|
14.6
|
48
|
46.6
|
29
|
28.1 |
二、腫瘍に対する抑制作用
主に腫瘍に対する安定作用を観察した。
腫瘍が5%以上縮小した例13例、緩和率10.9%、好転いわゆる腫瘍が25%以上縮小した例18例、好転率15.1%、安定例57例、安定率47.9%であった。(表2参照)
表2、天仙液による肝臓癌の治療効果
例 | 緩和
(完治+部分完治) |
好転 | 安定 | 病巣進展 | ||||
119 | 例 | % | 例 | % | 例 | % | 例 | % |
13(3+10) | 10.9 | 18 | 15.1 | 57 | 47.9 | 31 | 26.1 |
三、毒性反応
天仙液は造血系、心、肝、腎臓機能、神経系、毛髪、皮膚等に対する毒性反応はみられないが、消化器系に若干刺激があり、3分の1の患者に服用後軽度の胸やけやむかつきがみられた。 しかし、これらは食後にお粥、またはハチミツや牛乳等の飲用により、症状が緩和、解消された。 一部胃腸の弱い患者には負担が大きいため、減量服用または服用中止が必要であった。
四、患者の全身状況及び主要症状に対する天仙液の影響
天仙液服用後、大部分の患者における生存数の指標は、KARMOFSKY評価基準によると、10ポイント上昇していることがわかった。 また、天仙液による癌病特有の主な症状、例えば疼痛及び肝臓癌による腹部腫脹等の減少に著しい効果がみられた。 なお、一部の細胞検査で癌細胞の浸潤の減少にも効果があることが判明した。
結 論
手術、放射線、化学治療を受けられない患者、また治療後癌病が再発した末期(Ⅲ、Ⅳ期)の乳腺癌、肝臓癌患者に天仙液を投与し、103例の乳腺癌と119例の肝臓癌の臨床治療効果を観察してきた。
その結果、乳腺癌、肝臓癌のそれぞれの緩和率は10.7%、10.9%;好転率は14.6%、15.1%;安定率は46.6%、47.9%であった。
これらの数値から、天仙液の腫瘍に対する抑制効果が証明された。 また一部の患者は体内の腫瘍と「共存」しているが、生存数の上昇及び腫瘍により生ずる症状の緩和により、QOLを重視するようになり、生活にゆとりも出てきた。
治療開始前、患者より食欲不振や倦怠感の訴えがみられたが、そのほとんどの患者は天仙液服用1週間後、食欲の改善、疼痛や腹部膨張感の緩和といった傾向があった。
これらの症状が緩和されることで、食欲の増進による営養補給ができ、患者の体質、体力の回復、また精神状態も安定し、徐々に病状も回復に向かうことが以上の臨床観察で判明した。
また病理組織学及び免疫病理学の臨床研究によって、天仙液が免疫機能の上昇及び造血系、心、肝、腎臓機能、神経系、毛髪、皮膚等に対する毒性反応がないことも証明された。
※上記内容は抗がん漢方薬の世界総販売元・中日飛達聯合有限公司の資料により、和訳 されたものです。 体質の個人差などによって、利用方法や、服用後の結果が異なるため、天仙液をご利 用の際、指定相談窓口へご相談のうえ、ご利用くださいませ。