漢方薬は配合、処方によって効果の差が生じます。漢方の名医というのは、各々の症状、病気に対する診断の名人と言えます。生薬の微妙な配合や処方で効果が劇的に高まることがあります。そこで、抗がん漢方薬天仙液の生薬の配合理論について、天仙液の生みの親・王振国先生にお伺いしました。
王振国先生の話によると、漢方医学の治療と診察の基本原理である「弁証論治」に基づいて配合を決めますが、それだけでは不足していると、私は思っています。なぜならば、医学と医薬の結合があればこそ、優れた治療効果がえられると考えるからです。その一端を明らかにしますと生薬の分類で基準としたのが、漢方医学で重要視する身体の三大構成要素「気・血・水(津液)」の流れをよくすることにあります。
漢方医薬の理論では、これらの流れが滞ることでいろいろな「証(しょう)」、つまり、症状や病気が生じ、身体が弱まり、病気が進行します。この「気・血・水」の流れをスムーズにして、働きを活発にする生薬を選別しました。「気」とは生命のエネルギー、「血」は血液とその栄養源、「水」は身体の水分やリンパ液で排泄作用を表します。そのために、次の四つの作用に分けて分類した訳です。
1. 清熱解毒(せいねつげどく):こもっている熱、炎症を抑える、解熱、解毒作用
2. 活血化瘀(かっけつかお):滞った血流をよくし、固まった古い血を溶か す
3. 止痛散結(しつうさんけつ):痛みを止め、凝固した部分を取り除く
4. 補気養血(ほきようけつ):身体のエネルギーを補い、血液に栄養を与える
この四つの要素には、まさにガン治療に必要なすべての要素が含まれています。もう少し詳しく解説すると、次のようになります。
清熱解毒とは、手術や抗がん剤などによって内臓組織などに溜まった余分な熱をすみやかに取り除き、抗がん剤や放射線治療によって身体に生じた毒を排除するという作用。
活血化瘀とは、血行が悪くなれば、うっ血が生じ内臓機能も低下してしまうので、血行を盛んにし、うっ血したところを取り除く作用。
止痛散結とは、がん細胞が増殖すると神経を圧迫するために痛みが激しくなるが、その痛みを取り除き、同時に血液の流れをスムーズにして痛みを止める作用。
補気養血とは、自分の持つ気力を充実させて、血液に栄養分を与え、ガンと闘える体力を作る作用。
そもそも、放射線治療や抗がん剤などの化学療法は、がん細胞をターゲットにしていますが、同時に正常細胞も叩いて、身体の免疫力を落としてしまいます。また、無限に増殖の機能を低下させてしまいます。その結果、免疫力がなくなり、エネルギーや栄養分の吸収がままならなくなり、体力を低下させて末期がんとなり、死に至るわけです。そこで、まず、根本的に「がんと闘う体力」を与え、「がん細胞を抑制する作用と効果」を発揮する生薬——つまり、「がん細胞を抑制、殺傷する生薬」かつ「免疫力、体力、栄養の面から効果を発揮する生薬」を厳選し、相乗力を高めました。
漢方理論では、がんという治療はがん細胞という単なる局部的な症状を叩くのではなく、「気・血・水」の流れをスムーズにし、根本的としている訳です。この大局的な治療・処方の考え方に基づいて、独自の配合で薬草の相乗効果を高め、がんの抑制だけではなく、殺傷力を持ちレベルにまで引き上げたものが複合漢方薬天仙液と考えてください。
こうした王振国先生の考え方については、「本来、漢方薬とは症状の変化や体質を診断して調合するものだ」と批判する人もいます。しかし、王振国医師はより相乗効果を上げる「生薬成分の抽出法」に加えて、「薬剤の形状、製造法」の両面の技術革新を「天仙液」の特長として挙げています。つまり、「天仙液という薬剤は、煎じる手間がかからず、持ち運びが便利になり、手軽に飲める。煎じ方による個人差、即ち成分や濃度などのばらつきもなくなり、各工程で品質チェックを厳しく、一定した効果が期待できるところに特性があります。薬草の長期総合的な相乗力を発揮する複合漢方薬天仙液はますます注目されていくのではないでしょうか。