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統合医療の時代へ

西洋医学の発展によって、ガン治療は目覚ましい進歩を遂げた。たとえば外科手術は麻酔技術の向上によって、ガンの手術に限らず、あらゆる外科手術を可能にした。また、放射線療法や化学療法を手術と併用することで、治癒率や延命率も高まっている。

しかし、これら西洋医学によるガン治療には、残念ながら現時点ではどうしても乗り越えられない限界がある。それは、ガン細胞を見つけ、それを取り除くことや殺傷することに専念するために、治療が身体全体に及ぼす影響については目をつぶらざるを得ないという点だ。

たとえば手術でガン細胞を除去する治療法は初期ガンには極めて有効だが、中期以降の転移ガンには難しいという問題がある。また、放射線療法や化学療法ではガン細胞だけを殺すことは不可能で、結果的に周囲の正常細胞も殺傷してしまうため、それによって生じる副作用の問題を避けて通れないのだ。そして、この副作用がガン患者を精神的にも肉体的にも苦しめることになってしまっている。

こうした状況のなかで、ガン治療に限って言えば、西洋医学に限界を感じている医学者が増えている。西洋医学が得意とする病巣や局部に対する治療法に加えて、身体全体を見つめ、その歪みを正して免疫力を高め、人間本来が持っている自然治癒力を生かす治療法が大切だという考え方、つまり「ホリスティック医療」や「統合医療」に目が向けられてきているのだ。これらは、西洋医学に漢方療法や心理療法、さらには民間療法なども取り入れた統合的な治療法だ。

 

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